現在行っている研究

2021年10月9日

1.ことばの教室への入級審査に用いる発話・言語能力包括的アセスメント法の開発

研究種目名 基盤研究(B) 課題番号:20H01703
期間(年度) 2020年度~2023年度
研究組織 研究代表者 宮本 昌子  筑波大学人間系 教授

研究分担者 城本 修    県立広島大学保健福祉学部(三原キャンパス) 教授

研究分担者  今富 摂子  目白大学保健医療学部 准教授

研究分担者  小林 宏明  金沢大学学校教育系 教授

研究分担者  後藤 多可志 目白大学保健医療学部 准教授

研究分担者 畦上 恭彦  国際医療福祉大学保健医療学部 教授

研究分担者 牧野 泰美 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所研修事業部 上席総括研究員

研究分担者  飯村 大智 川崎医療福祉大学リハビリテーション学部 言語聴覚療法学科 助教

研究内容 本研究では、まず、小学校ことばの教室での入級審査時に使用可能な、発話と言語能力の包括的アセスメントツールを開発することを目的とする。アセスメントの対象となる障害は、言語発達障害、吃音、構音障害(音声障害を含む)の3障害である。これらの問題が複数にわたり合併して現れることも想定し、事例解説付きマニュアルの添付により、指導介入にあたり優先順位を付けることが可能である、包括的なツールの開発を目指す。

この「発話と言語能力の包括的アセスメントツール」を、DVD付きの書籍として出版することを目指す。書籍にはことばの教室の経験が浅い教諭にわかりやすい説明書、入級後の支援に活かすことができる事例集を搭載する。

2.発話流暢性障害に関わる神経心理学的諸相

挑戦的研究(萌芽) 課題番号:20K20810
期間(年度) 2020年度~2023年度
研究組織 研究代表者 宮本 昌子  筑波大学人間系 教授

研究分担者 城本 修    県立広島大学保健福祉学部(三原キャンパス) 教授

研究分担者 越智 景子  京都大学大学大学院 情報学研究科 特定助教

研究分担者  飯村 大智 川崎医療福祉大学リハビリテーション学部 言語聴覚療法学科 助教

研究内容 発話流暢性障害の種類には、主に吃音とクラタリング(早口言語症)がある。学齢期児童の約1~5%が罹患し、言語障害通級指導教室で支援を受けている。近年、この発話流暢性障害とLD(学習障害)、ADHD(注意欠如・多動性障害)、ASD(自閉スペクトラム症)が併存する傾向に注目が集まり、これらの問題の重複が、発話流暢性障害の慢性化や支援の困難さに影響するのではないかという報告が増えている。発話流暢性障害と発達障害の関連性を明らかにすることは、効果的な支援方法の選択を可能にし、発話流暢性障害発症のメカニズム解明に向けた研究の一助となり得る。本研究では以下の2つの目的を設定した。

研究目的Ⅰ  非流暢性症状の生起頻度に、どの程度知能の因子が影響するのか、という点を明らかにする。

研究目的Ⅱ  発話流暢性の問題を主訴に指導・治療を受けている者が、標準化されたLD・ADHD・ASDの各検査において、どの程度、特徴を顕すのかを明らかにする。

Posted by miyamoto-lab