「知って得する?発音の話」by 中村勝則先生

「知って得する?発音の話」は2015年に中村勝則先生が作成された冊子です。
「発音は話し言葉の表玄関です。できるだけ正しく発音することは、コミュニケーションにとってとても大切なことです。」という表現がとても好きです。人間の発音運動はウルトラC級、超絶技法である、ということを前提に、発音のことが沢山書かれています。驚くことに、この冊子はずべての感じにルビが振ってあります。・・・ということは、お子さんが読むことができるように先生が作って下さったのですね。

「正しい発音は育つものである」という考え方についても触れられています。「軟らかい食べ物」ばかり食べていたら、正しい発音が育ちが妨害されるそうです。この冊子を読むと、正しい発音を自分で育てよう、という意欲に満ちてくると思います。

「しりとり」「さよならさんかく🎵」「えかき歌」「かるた」・・・。いずれも昭和に生まれた私の世代では、子どもの頃に楽しんだ遊びとして、懐かしく思い出されます。こういう遊びが、発音を育てていたのかぁ・・・、としみじみ、納得しました。

終盤には、口の動きを巧みにする「口作りの取り組み」についても書かれています。食材の工夫、食べる時のひと工夫(例:吹いて冷ますさど)についても。そして、厳しいお母さんには怒られそうですが、おやつでの遊び方(例:米菓子を唇のいろいろなところに付けて舐めて取るなど)についても紹介されています。脳性まひの言語指導では、おやつを使った口遊びは基本的にどんどんやっていました(←宮本は肢体不自由の療育センターでSTをしていたので!)。

遊びながら、口を育てる方法が最後のページまで満載です!
冊子の公開については、中村先生の許可を得ています。

(文責:宮本昌子)

知って得する?発音の話_中村勝則先生